太田川ダム見学記(2010/02/12)

静岡県の森町の太田川上流に、2009年11月に完成した静岡県管轄の多目的ダムで太田川ダムというところがあります。ここのダム内部の見学ツアーに行ってきました。

太田川ダムは自宅から近いし、バイクでちょっと行くのにちょうどいいので、作っている最中試験湛水のときからちょくちょく行っていました。そして2009年12月のある日にまたバイクで行くと運用が開始されていて、それまで入れなかった管理所や天端を歩くことができました。そのときに管理所の入口にある資料室にいる人に内部の見学ができるかを聞くと、10人揃えば土日でも出来るとのことでした。そこで早速会社で行きそうな人に聞くと乗り気だったので、ダムのほうに詳細を問い合わせました。するとちょっと話が違って、10人いなくても6,7人いれば可能で逆にエレベーターが11人乗りなので10人以上は困るとのこと、そして土日祝はやっておらず平日に限るとのことです。人数は問題ないのですが、平日というのは困ります。そりゃあ、うちの夫婦はそのために休んでもいいのですが、そんな人を同じ日に6,7人集めるのは困難です。しかし・・うちの会社は今年度後期には月に1回、生産調整のための休業日があり平日に休みになる月があるのです。そこで2月の休業日の12日をターゲットに人を集め、7人揃ったので申し込みをしました。

当日は残念ながら雨でダムに近づくにつれて霧もでてきました。集合場所のダムの管理所前に行くとすでに今日同行する人が待ってました。そのうちもう1台も来て7人が揃いました。するとダムの係りの人も来てさっそく見学会の始まりです。

先ずは管理所の入口にある資料室でダムの役割、歴史などを説明してもらいます。特に環境面に配慮していることを強調してました。またけっこう市民団体からいろいろ言われているようで、その対応に苦慮していることをチラッと洩らしていました。大丈夫です!私(達)はダムの味方ですっ!

さて、説明が終わると外に出て天端を歩いて、いよいよダムの本体の見学です。

この立ち入り禁止の扉を入っていくのが快感ですよね。

最初は選択取水施設です。このワイヤーで取水する水位にシリンダー内の取水口を調整します。ここで取水した水はバルブを通して下流に流すことになるのですが、そのために水温を上流や下流とあわせること、そして濁ったときなどにも取水する位置を変えているそうです。このため毎朝9時にいろいろな水位の水を計測するそうです。

床の隙間からシリンダーが見下ろせます。かなりの高さでちょっと怖いです。

外に出て天端をまた歩きます。下流側を見下ろすと減勢工と放水しているところが見えます。そういえば太田川ダムは完成後のひび割れで有名ですが、堤体表面にも修正の跡が見えます。

さて続いての立入り禁止の扉です。次はいよいよ堤内に入ります。

先ずはエレベータで最下部に降ります。

下に降りると今日(11日は昨日ですが)の水位などが表示されてます。

エレベータ出口の正面には堤体の傾きを調べる装置と地震計が設置されています。長島ダムにもありましたね。

またその横には側面を登っていく急勾配の階段があります。職員の方は後述の圧力チェックのときには日に2往復するそうです。

ダムはコンクリートをいくつかのブロックに分けて打ち込むので、隙間からほんの少しの漏水があります。これはそのドレンです。メスシリンダーもあって排水量を調べることもあるそうです。

手前の木のブロックはコンクリートを分けて打ち込む説明用、後ろの青いのはそのブロックの隙間をふさぐ防水壁です。

監査廊を進んでいきます。なんかワクワクします。そんな人がいますね・・・

監査廊の途中には下の地盤から押上げられた水を抜くこのようなパイプがあります

反対側の側面の階段です。こちらのほうが勾配がゆるいそうです。

その先に集められた水をまとめるところがあります。ここがダムの最下部となるわけです。

これで堤体内の見学は終了です。太田川ダムはゲートレスなのでゲート室はありません。ちょっと見所が少ないですが、仕方ないですね。

管理所まで戻って、係りの方とはここでお別れです。時間にして1時間程度と短かったですが、近所の身近なダムの見学ができてとてもよかったです。最後にみんなで記念撮影して現地解散しました。

やっぱりダムは楽しいです。また他のダムも見学したいです。できれば近所の電力系のダムを見たいですが・・無理かな〜。

 

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