秘密政治食事結社「破葱舎」(はそうしゃ)

<基本理念>
地獄の雑草こと人間世界に浸透してしまった悪魔の食物、ネギ類をこの世から根絶させ、明るい人類の未来を創造する。


<主宰のおことば>
ネギは人類の敵である。その悪臭で中毒性をもち、犬は大量に摂取すると赤血球が破壊されるのだ。こんなもん体にいいわけがない。ビタミンが欲しいならそのへんの草でも食えばいい。それなのに「血をサラサラにする」とか「頭がよくなる」と騙され幼少の頃から給食なる強制摂取を強いられ、その果てにネギは「おいしい」と刷り込まれてしまったのだ。これは体制によるマインドコントロールである。
我々はネギが食べられない人間の人権を守ることが目的ではない。ネギ自体をこの世から根絶させるのが目的である。ねぎが食べられない者が間違いではない。食べさせらている(その自覚があるものはほとんどないが)こと自体が間違いなのだ。
科学的根拠?そんなものは必要ない。もともとネギが体にいいというデータ自体が捏造された可能性があるからだ。

<主宰の活動の記録>
1970年代初旬の小学校は「ゆとり教育」などと甘ったれた風潮はなく、教師は絶対的権力をその腕力や口で誇示していた。このため子供は大人の言いなりであり、大人に畏敬の念があった。また教師たちと同じく軍事政権下で教育を受けた親達もこのような暴力教師を教育熱心と誤解しはやしたて奴らの悪行はどんどんと増長され、現在では想像もつかない人権蹂躙が学校という場所で行われていた。給食もその一環であり、本来食べ物でないような物でも強制的に食べさせられ、食べれないと子供のささやかな楽しみである昼休みの時間を奪うという非道な行為が行われた。
私はこのような暗黒の時代にも、挫折して転向しいやいや食べる他の子供達を横目に、かたくなにネギを食べない強い信念を突き通した。このため教師がよそ見した隙にズボンのポケットに煮崩れてドロドロのネギを押し込み、食べたふりをしたりという、レジスタンス活動に身をおいた。ときにそれがバレて拷問(ビンタ)されたりしたが、絶対に転向することはなかった。
更にその辛い経験は家庭に帰っても逃れられることはなかった。なぜなら家族はすでに転向一家であったのだ。家に帰っても親に強要され、蔑まれ、ときに脅され、ときになだめられても、私は決して口にはしなかった。そう、そこには鉄のような信念と、この欺瞞に満ちた社会への憂いが幼少の頃からあったのだ。
時代は流れて青年期になっても、その信念は挫折するどころかますます強固なものになっていった。しかし青年期になると給食や親との食事という、いわば強制労働から解放されたものの、新たな試練が私を待ち受けていた。それは"外食"である。すでにマインドコントールが進んだ非合理社会の通念として、和食、中華、洋食にネギ、タマネギの入っていないものは本当に少ないのだ。なんということだ・・私は愕然として蒼天を仰いだ。正しい者が正しい行動をする、ただそれだけのことなのに、全体主義社会における誤りの通念の前には、その行動でさえもこんなにいとも簡単に崩れてしまうものなのか。そこで私はまたもレジスタンス活動家として、ネギ、タマネギをそれだけ綺麗によけるという行動に出た。これは皿を汚し片付ける者にすれば労力がかかるいわばテロ行為である。社会革命とはテロ活動により民衆を目覚めさせることから始まるものだ。さらにこの行動により、明確にネギが嫌いであることをアピールでき、これを継続することにより店主、シェフ、オヤジ、大将、コック、調理師、板さんにネギを画一的に入れてしまうことが間違いではないかと目覚めさせることができると信じている。そう、信じて行動を継続することこそ、信念を突き通すということだ。
さらに私はもう1歩進んだレジスタンス行動をも開始した。それは注文の際に"ネギ抜き"で頼むことだ。ネギ抜きを頼むとデリカシーのかけらもないラーメン屋のオバちゃんは大声で「あ、これネギヌキねー!!」と叫ぶ。これこそ民衆を覚醒から呼び起こす声だ。やがてこれを叫ぶオバちゃんも、まわりの客も、厨房のオヤジも、自らの常識が違うのではないかと自然に疑問をもち、自己批判することにより、真実とは何か、ネギは食べ物ではないのではないか?と考えるようになるであろう。
青年期を終えプチブルジョワ階級と言える現在は、非常に個人的な範囲ではあるがネギ類の不買運動を展開中である。しかしこの活動は水面下の活動であり、近所のスーパーの買い物に絶対権力を持つ配偶者と毎回一緒にならないかぎり、私の活動に気がつく者はいない。しかしこの不買行動こそが流通を止め、不良在庫を増やし、中間コストを押し上げ、副次的な効果を上げながら生産拠点への打撃を与え、長期的には多大な打撃を与えるであろう。
活動は長期化するにつれ、私の活動を知るものはそれを伝聞していくこともあって、活動を知る民衆は2次曲線的に増えるはずだ。私の計算では日本中に知れ渡るのは2003年くらいと予想していたが、残念ながら超個人主義社会になることの予想がつかず、まだまだ知らない民衆が多い。

<今後の活動予定>
ネット上で密かに同志を集める、これを「嫌葱の志士」と呼ぼう。たぶん同志たちは主宰と同じような辛苦を舐めてきた人格者であろうことは容易に予想できる。一定の人数と全国組織ができあがったら、ネットでの啓蒙活動をすすめながら、突撃隊による行動を全国で一斉に起こす。ただし我々に必要なのは人民から信頼を得ながら覚醒することである。よって社会通念的に許されない犯罪行為等の直接的行動は行わない。ではどうするか・・・うーん、あとで考えよう。
なおこの活動を進めていくにつれ予想されるのは、ピーマンが嫌いな連中とかが連帯を持ちかけてくるかもしれないということだ。しかし我々は一切、他の目的を持つ結社とは同盟関係も連帯もしない。それは他のやつらは「ただのわがまま」であり、崇高な意思を持った我々とは全く違うただの「食わず嫌い」だからだ。もちろん主宰がチンジャオロースーが大好きだからという理由も見逃せない。
まずは日本、いや世界中のインスタントラーメンのネギを入れないようにするか、その段階的処置としてネギは別袋にして入れたい者だけが入れるようにするように、メーカーに働きかけようと思う。日本の夜明けは遠いが、今暗黒からの脱出の一歩が踏み出される。これを読むあなたはその歴史の目撃者である。

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